【感想】「脱力系ミニマリスト生活」 森秋子 面白くて、ちょっと切ない毎日の幸せ

「脱力系ミニマリスト生活」 森秋子 

大人気ブログの「ミニマリストになりたい秋子のブログ」を書かれている森秋子さんの1冊目の本です。毎日ブログを読ませてもらっていますが、ほぼ毎日更新されているのがすごい!

ブログの内容と重複している部分ももちろんありますが、やはり本の方が読みやすいです。写真も少し載っています。

異色のミニマリスト

秋子さん、私は大好きなんですよねぇ。言葉を選ぶ感覚が独特で、思わず笑ってしまう。同じことを普通に書いても何の面白味もないですが、秋子さんが書くと何だか可笑しい。

そして違う角度から物事を見るのが上手いので、いつもそんな考え方もあるか!!と気付かせてくれます。
本の内容としては、ミニマリスト生活というタイトル通り、物の減らし方、やめた事、やらない事の紹介が主です。私がこれいいなと思ったことは、

・中古品を買うこと
カタカナ語翻訳
・一汁三菜を捨てる
・家族レジャーを捨てる
・お茶とピアノを習う
・エア離婚

と、こんな感じ。
箇条書きしただけで、面白いものもありますね。

中古品を買うこと

秋子さんは家も、家具も、洋服も、食器も中古で買われています。家を中古で買ってリフォームして、というのはテレビや雑誌などでも取り上げられていたりしていたので知っていて、いろんな選択肢があるのは良いことだなと思っていたのですが、家具や洋服などをリサイクルショップで買うというのは少し前まで考えた事もありませんでした。

というのも、私は田舎に住んでいるのでリサイクルショップというものが近くにないということ、リサイクルショップは何だか胡散臭いというか入りづらいというか、そういう勝手なイメージがあったということ、この二つがあげられますかね。

でも秋子さんの一人掛けのソファのステキなこと。国産の高価な家具ブランドのものなのに相当なお値打ち価格で買われています。買い物上手!!

そんな出会いがあるのが中古品を買うことの楽しさなんでしょうね。見る目を養いたい。

なんとなく抵抗があったリサイクルショップの洋服ですが、やはり安さは魅力的。よく考えたら学生時代はおしゃれ古着が好きでよく着てました。それと同じですよね。しかもお安い。

この本を読んだ後、隣の市で見つけたリサイクルショップで、ジーンズとガラスの器を買ってみました。リーバイスジーンズ130円、ガラスの器1つ100円を4つ。

ガラスの器は、夏の間アイスやかき氷を食べる時に毎日のように活躍してくれました。が、ジーンズは少しきつくて。まあ大丈夫かと思ったんですが、やはりダメでした。反省。いくら安いといっても、少しきついものを買ってはいけません。

メルカリに代表されるサービスが普及して、中古品を手に入れる方法が多様化した今では、自分の好みに合った中古品を探すのもラクになってきたのでは?と思います。

ほぼ安い中古品で揃えても、おしゃれな部屋というのはありますしね…。結局センスの問題なのか…。

お茶とピアノを習う

自分が親になって、30代になってみると何かを教えてもらうという事がほぼ皆無になりました。初めての経験というもの自体が減るし、それを無意識に避けているような気もします。その方が楽ですから。

だから、習い事を2つもしている秋子さんを尊敬しています。ピアノの方は子どもさんと一緒に習っているので、子どもと同志のような関係性になれそうだし、お茶は着物を着られるのがいいなと思います。

着物に興味があって、一人で着られたらかっこいいなと漠然と思っているのですが、やっぱり敷居が高いしお金が掛かるんじゃ?と思っていました。

確かにお金が全くいらないというわけではないと思うのですが、探せば手ごろな教室も道具もあるのかもしれないと感じました。着物は祖母や母のものが、少しですがあるのでそれをやりくりして。そんなことを考えているとワクワクしてきます。

何か新しいことを始める、それも文化的な何か。世界は私が知らないことで出来ていて、それを知識としてではなく体験として知ることができるって楽しそうだなと思いました。

エア離婚とカタカナ語翻訳

これこそ秋子さんの真骨頂です。とにかく読んでください。バカバカしいと思うと思いますが、バカバカしいことでも考えてないとやってられない日常もあります。

自分の幸せ

現代はいろんな情報を簡単に手に入れられます。隣の芝生は青いどころか、地球の裏側の芝生だって青いです。億万長者もいるし、ギリギリの生活をしている人もいる。

だけど、そういう極端なふり幅の人たちよりも、少し無理をすれば手が届きそうなお金持ちが気になってしまう。私もそれくらいできる、買える、持てる。

自分ではない他人の価値基準に付き合っていると疲れるし、自分が何を大事にしたいのか分からなくなってしまいます。

お金がたくさんあっても、時間が余るほどにあっても、幸せでない人はいます。何のためにお金を稼ぐのか?なんのためにモノが欲しいのか?何のためにそれをしたいのか?「幸せになりたいため」なのかもしれません。幸せになるために生きている。

何が自分の幸せなのか、と考えると意外とすぐに出てこなかったりしませんか。それは、もうすでに持っているものだからなのかもしれません。

秋子さんの文章を読んで、そんな風に考えました。

こんな人に読んでほしい!

家事と育児と仕事に疲れ果てたお母さん。

こうあるべき!にがんじがめらめで、自分の首を絞めちゃってる気がするあなた。

とにかく時短でラクな家事への一歩は自分の思い込みを解くことから、この本を読んで解き放たれてください。

秋子さんのブログ

ミニマリストになりたい秋子のブログ」

この本を出した当時は月刊PV150万だったようです。今はもっと多いのかな?公開はされていませんね。