【感想】年収90万円で東京ハッピーライフ 大原扁理 FIRE ミニマリスト 隠居

中田敦彦YouTube大学でやってたから再読した人~

何を隠そうそれは私…。この本は2016年に出版された、大原扁理さんの2冊目の本。ずいぶん前に読んでいたので、結構忘れてました…。

再読しても、古さや違和感は皆無。今読んでも面白い、というか発売時より今の方がより求められているかもしれません、こういう本。

年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫 おー72-1) [ 大原 扁理 ]

価格:814円
(2022/2/16 20:14時点)
感想(8件)

 

学校や社会にうまくなじめない

家庭環境もなかなか厳しい、学校でもアルバイト先でもうまくやれない…読んでる方からすると結構ハラハラします。こんなんで大丈夫なの?と。

特に中学時代のいじめが壮絶すぎて…。よくぞ耐えて生きのびてくれたな…と思います。結構ギリギリの綱渡りだったのではないのかな。それでも、大原さんには友達がいたし、学校と家庭以外の居場所があったから、なんとか。

しかし、なぜ学校や社会になじまなければならないのだろう。学校で先生に褒められる事が、社会に出てお金をたくさん稼ぐ事が、給料が良いとされている会社に入る事が、なぜ素晴らしいと思っているのだろう。

大原さんは多くの人が何の疑問もなく受け入れている「常識」をうまく自分の中に取り込めなかったのかもしれません。そしてそれを隠さなかったので、随分と生きていくのがつらい時期を過ごすことになってしまったと。

いきなり世界一周に旅立つ

高校を卒業して、最低限のアルバイト以外はひきこもりの生活を3年間続けたらアルバイトのマニュアルしか言葉が出てこなくなった大原さん(そんなことってある?)。やばいと思って、世界一周しよ!と思い立つ(そんなことってある?)。

まあでも、海外に行っても困らないという自信はあったのではないですかね。だって大原さん、学校でうまくいかないと言いつつ好きな教科は英語・国語・音楽。特に英語は高校では常に学年トップ。テレビを英語の副音声で聞いたりしていたそうで。海外に行っても言葉は大丈夫という自信はあったのでしょう。

しかし、それだけ英語できるならそれを使って仕事しよっとならないところが大原さんらしいというか、なんというか。ですが、得意なものだけ勉強するということは今の時代には合ってるかもなとは思います。突出した何かを持っているという事がこれからは武器になるのではないでしょうか。全てが万遍なく凡庸にできる事よりも。

隠居暮らしの詳細

そして、今の大原さんの隠居暮らしの詳細も書かれています。大原さんのような生き方をしたいという方は、この暮らし方の部分かなり参考になると思います。

隠居暮らしだからといって、霞だけを食べているわけではないし、着の身着のままなわけではないし、娯楽が何もないというわけではもちろんないのです。

自分が心地いいと思う暮らしを「常識」にとらわれず、一度考えてみるといいかもしれませんね。シーズンごとに流行りを追った服を自分は本当に買いたいのか?今欲しいと思っているガジェットは本当に必要なものなのか?

ただ宣伝に煽られているだけではないのか、マウンティングしたいがためだけに手に入れたいと思っているのではないか。

それで、本当に欲しいと思えば買えばいいのだし、いらないかもと思えばでは何が自分にとって心地いいか考えればいいのです。

働きたくない…って言ってもいいよ

働くのがイヤだ、なんていうと人から白い目で見られます。残念ながら。資産家の子でもない限り、生活保護でももらわない限り、働かないで生きていく事は確かに難しい。

でも、本当は働きたくないって思っている人は多いはずです。大原さんは、まったく働かないのは無理でも、必要最低限の生活資金を稼ぐだけなら、少し働くだけで済むのではないか、と言っています。

その考え方とやり方も詳しく書いているので、とても参考になります。

バリバリ働きたい人は働けばいいし、働きたくない人は最低限働けばいい。自由でいいじゃないか!というのが、意外に新しい考えだと思いました。いかに頑張るか、努力するか、金儲けするか、いいねを多くもらうか…みたいな本が氾濫する中で異色の本です。

同じように感じている人は、一読の価値ありと思います。

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